<第3編 債権> |
<第2章 契約> |
<第12節 組合> |
第667条 |
1 |
組合契約は、各当事者が出資をして共同の事業を営むことを約することによって、その効力を生ずる。 |
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2 |
出資は、労務をその目的とすることができる。 |
第668条 |
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各組合員の出資その他の組合財産は、総組合員の共有に属する。 |
第669条 |
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金銭を出資の目的とした場合において、組合員がその出資をすることを怠ったときは、その利息を支払うほか、損害の賠償をしなければならない。 |
第670条 |
1 |
組合の業務の執行は、組合員の過半数で決する。 |
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2 |
前項の業務の執行は、組合契約でこれを委任した者(次項において「業務執行者」という。)が数人あるときは、その過半数で決する。 |
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3 |
組合の常務は、前2項の規定にかかわらず、各組合員又は各業務執行者が単独で行うことができる。ただし、その完了前に他の組合員又は業務執行者が異議を述べたときは、この限りでない。 |
第671条 |
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第644条から第650条までの規定は、組合の業務を執行する組合員について準用する。 |
第672条 |
1 |
組合契約で一人又は数人の組合員に業務の執行を委任したときは、その組合員は、正当な事由がなければ、辞任することができない。 |
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2 |
前項の組合員は、正当な事由がある場合に限り、他の組合員の一致によって解任することができる。 |
第673条 |
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各組合員は、組合の業務を執行する権利を有しないときであっても、その業務及び組合財産の状況を検査することができる。 |
第674条 |
1 |
当事者が損益分配の割合を定めなかったときは、その割合は、各組合員の出資の価額に応じて定める。 |
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2 |
利益又は損失についてのみ分配の割合を定めたときは、その割合は、利益及び損失に共通であるものと推定する。 |
第675条 |
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組合の債権者は、その債権の発生の時に組合員の損失分担の割合を知らなかったときは、各組合員に対して等しい割合でその権利を行使することができる。 |
第676条 |
1 |
組合員は、組合財産についてその持分を処分したときは、その処分をもって組合及び組合と取引をした第三者に対抗することができない。 |
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2 |
組合員は、清算前に組合財産の分割を求めることができない。 |
第677条 |
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組合の債務者は、その債務と組合員に対する債権とを相殺することができない。 |
第678条 |
1 |
組合契約で組合の存続期間を定めなかったとき、又はある組合員の終身の間組合が存続すべきことを定めたときは、各組合員は、いつでも脱退することができる。ただし、やむを得ない事由がある場合を除き、組合に不利な時期に脱退することができない。 |
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2 |
組合の存続期間を定めた場合であっても、各組合員は、やむを得ない事由があるときは、脱退することができる。 |
第679条 |
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前条の場合のほか、組合員は、次に掲げる事由によって脱退する。 |
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@ |
死亡 |
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A |
破産手続開始の決定を受けたこと。 |
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B |
後見開始の審判を受けたこと。 |
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C |
除名 |
第680条 |
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組合員の除名は、正当な事由がある場合に限り、他の組合員の一致によってすることができる。ただし、除名した組合員にその旨を通知しなければ、これをもってその組合員に対抗することができない。 |
第681条 |
1 |
脱退した組合員と他の組合員との間の計算は、脱退の時における組合財産の状況に従ってしなければならない。 |
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2 |
脱退した組合員の持分は、その出資の種類を問わず、金銭で払い戻すことができる。 |
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3 |
脱退の時にまだ完了していない事項については、その完了後に計算をすることができる。 |
第682条 |
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組合は、その目的である事業の成功又はその成功の不能によって解散する。 |
第683条 |
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やむを得ない事由があるときは、各組合員は、組合の解散を請求することができる。 |
第684条 |
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第620条の規定は、組合契約について準用する。 |
第685条 |
1 |
組合が解散したときは、清算は、総組合員が共同して、又はその選任した清算人がこれをする。 |
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2 |
清算人の選任は、総組合員の過半数で決する。 |
第686条 |
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第670条の規定は、清算人が数人ある場合について準用する。 |
第687条 |
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第672条の規定は、組合契約で組合員の中から清算人を選任した場合について準用する。 |
第688条 |
1 |
第78条の規定は、清算人の職務及び権限について準用する。 |
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2 |
残余財産は、各組合員の出資の価額に応じて分割する。 |